市町議会と県議会との交流・連携会議 開催
平成22年9月2日 午後2時~4時30分
三重県議会三谷議長他 計9名
志摩市議会 正副議長、3常任委員会・議運 計6名
南伊勢町議会 正副議長、2常任委員会 計4名
合計 19名
地方自治法の抜本改正で変化する議会の位置付けと、志摩地域の観光産業の活性化と農林水産業の振興について意見交換を行った。

右から反時計回りで、南伊勢町議の岡本眞氏・沢村圭也氏・松葉和久氏・上村久仁氏、志摩市議の森 昶・小河光昭氏・杉本三八一氏・坂口洋氏

左から中村進一氏・森本繁史氏・三谷哲央氏・萩野虔一氏・岩田隆嘉氏
市町議会と県議会との交流連携会議での提案要旨
志摩市からの提案主題は、「志摩地域における地場産業の活性化について」具体的には、将来、発展拡大してゆかねばならない観光産業の振興・活性化のためには、地場産業、一次産業である農林水産業の活性化が必要であると、提案を申し上げました。
地形的に南北に長い三重県は、政治・経済等さまざまな分野で南北格差が歴然としております。
伊勢志摩地域は、企業誘致には不向きな環境であります。
故に、県の産業経済振興策として、恵まれた観光資源を生かして、観光産業(集客交流産業)の振興・活性化を図り、地域の産業・経済の発展、安定を目指すべきと示唆されております。
恵まれた資源、観光資源としては、
①、万人が認める伊勢神宮をはじめとする歴史文化、
②、全域が伊勢志摩国立公園内にある風光明媚な自然環境、
③、古代・万葉の時代から「御食っ国」として著名な新鮮魚介類の宝庫など、
他地区よりも特化した素材があり、その他にも色々あります。
国は観光立国を標榜する中で、県は広域で展開する「くまの古道」、国の観光圏整備事業で認可されたことを受けて長期滞在型の顧客・客層の集客増加に向けた伊勢志摩地域での環境整備事業展開、又、インバウンド・外国人旅行客の受け入れ態勢の環境整備事業などが、道半ばではありますが事業展開されております。長期の視点に立ち、将来とも継続・持続される戦略戦術の展開を期待するところであります。
旅の原点は、伊勢神宮への「おかげ参り」であります。
伊勢神宮は1200年という長い期間、歴史・伝統・本物を粛々と継承しているから、誰からも認められ値打がある訳であります。
観光客の方々は、こうした歴史文化、恵まれた自然環境、新鮮な農産物・魚介類の宝庫と、三拍子揃った観光地として、レベルの高い期待を抱いて「伊勢志摩」を訪れて下さっております。
しかしながら、「御食つ国」に代表される食材の宝庫という点については、口・目の肥えた顧客の期待に応えきれていない現実があります。かつて、谷間まで広く耕作されていた農地は、後継者不足もありますが耕作放棄地が増加し、獣害被害も深刻化している状況です。そして、豊かであった志摩の海は「生活廃水汚染・ヘドロの蓄積・磯やけ」などの影響によって、沿岸漁業の水揚げ不振、特に真珠養殖業に於いては壊滅的な不振状況を招いて居ります。又、あおさの養殖業についても、年々生産量は減少傾向ですし、的矢湾のカキ養殖においても安心はして居れない状況です。
特に、養殖によって、海の恵みを宝石という値打まで押し上げてくれた「真珠養殖業」は、英虞湾が本家・宗家であります。英虞湾から「真珠の光」を消しては三重・日本の損失であります。
沿岸漁業の不振から、観光客に提供される料理のうち、「志摩の海」で獲れた食材を使った料理はわずか数品であります。魚介類の宝庫、「御食つ国」として看板に偽り有りであります。
特に「旅行の良・否」を決定するときの大きな要素「食」は、絶対に本物でなければなりません。
本物であれば、自信を持ってPR・集客活動を行えます。自信を持って「もてなし」も行えます。
そして、本物であれば、顧客が勝手にPRしてくれます。リピータは拡大継続し、最終的には経済の拡大に繋がります。「ニセ物」であれば、この逆であります。
本物である為には、原点に戻り、「荒廃農地の解消」や「豊かな海を取り戻す」ことであります。
「耕作農地の拡大・活用 や 豊かな海へ復活・再生する」と云うことを戦略として最終目標に位置付けるべきです。
そして、戦術として*何をどうすればよいのか? *関係機関が全員で協議を行い、 *施策を決定し、 *将来も持続できる事業展開をしていかなければならない と考えます。
戦術としての例を挙げれば・・・
・磯やけ対策重点地区指定
・ 生活排水規制 条例制定
・ヘドロ解消の為の浚渫事業
・ 真珠養殖業へのてこ入れ
・耕作放棄地の解消策
・就農しやすい環境づくり
・獣害対策
・里地・里山の保全策 等が思い浮かびます。
これらは、一団体、一自治体などの段階では解決できる事ではありません。
国・県レベルの計画・プロジェクトで事業展開するべきです。
以 上
平成22年9月2日
志摩市議会議長 森 昶